2017年05月17日
第六回白隠講座が行われました。
5月13日(土)、第六回白隠講座が行われました。
布袋さんは日本では七福神の一人ですが、もともとは中国に実在されたお坊さんです。
山奥のお寺におられ、毎日大きな袋をもって街中に出かけては、人からいろんな物を貰っておりました。
乞食坊主のような方だったのですが、亡くなった時に「私は実は弥勒菩薩の化身である。こういう姿に身を変えてこの世に現れ、折々に教えを伝えてきたのだけれども誰も気づくものがいなかった。」という詩が残されており、それからは像を作ったり、絵を描いたりしてお祀りするようになりました。
白隠禅師の禅画の中で最も多く描かれる人物で、今回は布袋図とメビウスの環についてお話しをされました。
細長い紙テープには裏と表があるが、このテープを一回転させて糊付けすると、表が裏面につながり、裏面が表につながるようになる。つまり、裏も表もない面になる。仏教の言葉でいえば、有=無、是=非、煩悩=菩提といってもよい。
メビウスの環は、ドイツの数学者・天文学者メビウス(一七九〇~一八六八)が発見したがメビウスは白隠より100年くらい後の人であった、白隠はご自分の禅画でこういう不思議なものを取り入れていたのです。